玄関ドアの選び方

新築住宅を計画する際、外観や間取りに目が行きがちですが、毎日使う「玄関ドア」も暮らしやすさと家の印象を左右する重要な要素です。
防犯性、断熱性、使いやすさ、デザイン性など、玄関ドアには考えるべきポイントがたくさんあります。
今回は、玄関ドアの基本的な種類から、開き方の違い、素材や性能の選び方まで、新築にぴったりの玄関ドア選びをわかりやすく解説します。
■ 玄関ドアの種類
まずは、玄関ドアの主な種類についてです。
①親子ドア
メインの扉(親扉)と、補助的な扉(子扉)がセットになっているタイプです。普段は親扉だけを使用し、大きな荷物の搬入時などに子扉も開けることで、広く使えます。一般的な住宅でよく採用されるスタイルです。
②片開きドア
1枚のドアが左右どちらかに開く、シンプルなスタイル。コンパクトな玄関に適しており、コストも抑えられます。
③両開きドア
左右2枚の扉が中心から開くタイプ。高級感があり、開口部も広く取れますが、スペースが必要なため広めの玄関向きです。
④引戸(引き戸)
横にスライドして開閉するスタイル。和風住宅やバリアフリー住宅に人気で、開閉時にスペースを取らないため動線がスムーズ。近年では洋風デザインの引戸も増えています。
■ 開き戸と引戸の違いと選び方
【開き戸のメリット】
- 気密性が高く、断熱性・防音性に優れる
- デザインの種類が豊富
- 防犯性能が高いタイプが多い
【開き戸のデメリット】
- 開けるために前方のスペースが必要
- バリアフリー面では少し不便な場合も
【引戸のメリット】
- 前後のスペースを取らずに開閉できる
- 車椅子やベビーカーでもスムーズな出入りが可能
- 風でバタンと閉まる心配が少ない
【引戸のデメリット】
- 開き戸に比べて気密性や断熱性がやや劣ることも
- 防犯面でやや注意が必要(補助錠の設置などで対応)
■ 素材で選ぶ:アルミ?木製?複合素材?
玄関ドアの素材も重要な選定ポイント!
- アルミ製
軽くて耐久性があり、サビにも強いためメンテナンスが楽。多くの既製品がアルミ製で、コストパフォーマンスにも優れています。
- 木製
自然な風合いが魅力で、重厚感と高級感があります。ただし、雨や湿気には注意が必要で、定期的なメンテナンスが必要になりそう。
- 複合素材(アルミ+断熱材など)
断熱性能に優れ、外観と機能のバランスが取れた素材。近年の主流で、多くの住宅で採用されています。
■ 性能で選ぶ:断熱・防犯・通風機能
◆ 断熱性能
断熱材が入ったドアや、複層ガラス入りの採光窓付きタイプなどを選ぶと、室内の温度を一定に保ちやすく、冷暖房効率もアップ。ZEH住宅や省エネ住宅にも最適です。
◆ 防犯性能
ピッキング防止機能のあるディンプルキーや、2ロック仕様、防犯センサー付きのドアも人気。玄関は侵入経路になりやすいため、しっかり対策しましょう。
◆ 通風機能
ドアを閉めたままでも風を通せる「通風タイプ」の玄関ドアもあります。特に湿気がこもりやすい玄関にはおすすめです。
■ デザインで選ぶ:家全体の雰囲気に合わせて
玄関ドアは、家の“顔”とも言える存在です。外観デザインとの調和を考えて、カラーやデザインを選ぶことが大切です。
ナチュラルテイストなら木目調、モダン住宅にはスタイリッシュなブラックやグレーが合いそうです。
また、採光窓があると玄関内が明るくなり、印象も変わりますよ。
■ まとめ
玄関ドア選びは、「見た目」だけでなく「機能性」「防犯性」「使いやすさ」など多方面からの検討が必要です。
家族構成やライフスタイル、家のデザインに合ったドアを選ぶことで、日々の暮らしがもっと快適になります。